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■撮影商品ジャンル
フード

「ドリンク・飲み物」の撮影

グラスやカップに注いだ飲み物の撮影

  基本的な撮影方法は、ボトルやパッケージと変わりませんが、器の選択と、「液体」としての特徴をどう見せるのかがが加わってきます。


1.グラスに注いだ飲み物の透明感を伝える写真
  光の使い方が最も重要で、それはボトルの場合と同じ考え方が基本となります。
  その上で置き方や背景となる下地の工夫を考えてみましょう。

  グラスに注いだ状態で撮影する場合は、商品の確認よりも「飲む」という行動をイメージしやすくすることが目的であり、「飲んでみたい」と思ってもらえることが理想です。そのためには、ある程度の演出が必要となります。

  そこで、まずは器の選択です。

1)器の選択
  「料理写真撮影の基本」でも書いていますが、ネットショップの商品写真にとって大切なポイントのひとつは、「手が届きそうな夢」「いつもよりもちょっとだけ贅沢」といった、大袈裟すぎない特別感を感じてもらうことが大切です。
  器選びでも、その点に注意して、「日常よりもちょっとだけ特別」なデザインのグラスやカップを選ぶようにしましょう。
グラスに注がれたウィスキーの商品写真
グラスに注いだワインの商品写真
グラスに注がれた日本酒の商品写真
2)背景の選択
  これも大切な要素です。
  テーブルの上がいいのか、テーブルだとしたらどんな色合い、色の濃さがいいのか。屋外を感じさせるようなイメージがいいのか。暗く重厚な感じにするのがいいのか。
  などなど、その商品を、どんなイメージで見てもらいたいのかをもとに、背景を考えてみましょう。
大理石模様の壁紙を背景にして撮影したウィスキーの商品写真
外の風景を背景にして撮影したワインの商品写真
木のすだれの上で撮影した日本酒の写真

3)構図に変化をつけてみる
  形を正しく見せることが目的ではないのですから、構図の工夫で、より印象的にすることもできます。
  上から覗き込むような見せ方、反対に、下から仰ぎ見るような見せ方、あるいは、グラスを傾けるなど、ただ正面から撮るだけではなく、構図に変化をつけることで、印象度を高めることも可能になります。
仰ぎ見るように撮影したウィスキーの商品写真
グラスを傾けて撮影したワインの商品写真
真上から撮影した日本酒の商品写真

2.炭酸飲料の泡や気泡を撮影
1)ビールの泡
  ビールの写真では、泡がとても重要です。でも、この泡は、すぐにベストの状態ではなくなって、消えてしまいます。
  そこで、ビールの泡の復活方法をふたつ紹介します。

■その1…割り箸でかき混ぜる
  ふつうの割り箸で大丈夫なので、ビールを撮影する場合は、事前に用意しておきましょう。
  ※グラスの大きさにもよりますが、2回くらいが限界かと思います。
泡がなくなってしまったビールの写真

泡が消えてしまったビール

割りばしでビールをかき混ぜている写真

割り箸でかき混ぜると

ビールの泡がもとに戻った写真

泡、復活!

■その2…塩を入れる
  これでも泡が復活します。
  ただ、その後は飲めなくなってしまいますので、ご注意を。
泡がなくなってしまったビールの写真

泡が消えてしまったビール

泡のなくなったビールに塩を入れる写真

塩を入れると

泡が復活したビールの写真

泡、復活!

  飲めなくなってしまいますが、塩の方が、効果が高く、
きめ細かな泡が発生します。
  ただ、勢い良く泡が復活するので、一気にたくさん入れてしまうと、アッという間にあふれてしまいます。少しずつ様子を見ながら塩を入れるようにして下さい。


  泡とは違いますが、カメラに写らないよう、厚紙などにアルミホイルを貼ったものを、グラスやジョッキの後ろ側に置きます。
  カメラに向かって光を反射するように角度を調整すると、透明感を際立てることができます。
  ビールに限らず、透明感が足りないと思ったときには、試してみるといいかもしれません。
グラスの後ろにアルミホイルを貼った厚紙をセットしている状況
グラスの後ろにアルミホイルを貼った厚紙を置いた画像
2)グラスの中の泡(気泡)の撮影
  商品によって、炭酸の濃度など不確定な要素があるので一概に「こうすればこうなる」と言い切ることができませんが、ともかくやってみて、結果報告的に書かせていただきますので、参考にしてみて下さい。

■透明度の高い炭酸飲料の泡を撮る
  まずは、シャンパンやソーダなど、透明度の高い炭酸飲料です。
  セッティングは、透明感を伝える撮影と同様に、商品の後ろ側の方が明るくなるようにします。
撮影用照明「RIFA(リファー)-F40×40cm」を使ったセッティングイメージ
  左の写真は、撮影用照明「RIFA(リファー)-F40×40cm」を使ったセッティングイメージです。

  撮影用の照明を使わない場合は、窓際にセッティングして、窓に向かって撮影するような状態にします。
  ともかくは、商品である液体を、光が通ってくる状況を作って写すように考えて下さい。
  準備が整ったところで、いよいよ撮影です。

  泡は動いているので、シャッタースピードを速くして撮影することが重要になると予想できます。さらに、動きを予測して撮ることは不可能なので、よほど運が良くなければ、何度も撮影して、良い写真を選ぶことになるでしょう。
  実際に撮影されるときの参考にして、少しでも短時間で撮影できるように、撮影時のデータも記載しますので、その結果をご覧下さい。
シャンパンの商品写真
商品「シャンパン」
■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4
露出補正:+0.3
ホワイトバランス:オート
絞り値:f9
ISO:1600
シャッター速度:1/400秒

画像加工:彩度とシャープさをやや強く調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約5分
(19カット撮影した中の1つ)
サイダーの商品写真
商品「サイダー」
■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4
露出補正:+2.3
ホワイトバランス:オート
絞り値:f5.6
ISO:1600
シャッター速度:1/640秒

画像加工:明るさの調整とシャープさを強調
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約3分
(11カット撮影した中の1つ)
ウィスキーソーダの商品写真
商品「ウィスキーソーダ」
■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4
露出補正:+2.3
ホワイトバランス:オート
絞り値:f5.6
ISO:1600
シャッター速度:1/320秒

画像加工:彩度とシャープさをやや強く調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約3分
(4カット撮影した中の1つ)
  商品自体の透明感に炭酸の泡が加わると、さわやかさが強調されますね。ぜひトライしてみて下さい。

  次は、濃い色の炭酸飲料です。


■濃い色の炭酸飲料の泡を撮る
コーラの商品写真
商品「コーラ」
■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4
露出補正:+2.3
ホワイトバランス:オート
絞り値:f5
ISO:1600
シャッター速度:1/320秒

画像加工:シャープさを強調
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約5分
(10カット撮影した中の1つ)
グレープソーダの商品写真
商品「グレープソーダ」
■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4
露出補正:+2.3
ホワイトバランス:オート
絞り値:f4.5
ISO:1600
シャッター速度:1/800秒

画像加工:シャープさを強調
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約2分
(2カット撮影した中の1つ)
  透明度の高い商品に比べて、「色」の再現と泡との両立が難しいです。
  商品の後ろから、強めに光をあててみたところ、比較的好結果を得ることができました。
撮影用照明RIFA(リファー)-F40×40cmを使った撮影状況
  商品の真後ろから、撮影用照明の光をあてるなどしないと、なかなか難しいです。
  撮影用照明がない場合は、窓際で、完全な逆光状態で撮影するくらいがちょうど良いかもしれません。
  セッティングに手間がかかったり、何回か撮影してみなくてはならないなど、「ささっと撮る」というわけにはいかないかもしれませんが、うまくいったときには、印象的な写真となるのも確かです。
  同じ商品を継続して販売し続ける場合などは、ひとつの写真の価値と重要度が高くなります。そんなケースでは、相応の時間を使っても、トライしてみる価値があるかもしれません。


3.注がれた飲み物の表面の光沢感
  透明なグラスと違って、日本酒やコーヒー、あるいはお茶などのように、陶器などのカップに注いだ飲み物では、表面につややかな光沢を作ることがポイントです。
  まずは、そのイメージを見て下さい。
表面に光沢を作って撮影した紅茶の写真
表面に光沢を作って撮影したコーヒーの写真
表面に光沢を作って撮影した日本茶の写真

1)光沢の正体は、撮影用照明の発光面の写り込み
  カップに注がれた飲み物の表面にできる光沢は、撮影用照明の発光面の写り込みです。
  ちなみに、表面の光沢がないとどうなるでしょう。
表面に光沢を作らないように撮影した紅茶の写真
表面に光沢を作らないように撮影したコーヒーの写真
  表面に光沢がある写真に比べて、味気ない感じ、無機質な印象になっていないでしょうか。
  やはり、表面の光沢は、飲み物の写真では大切だと思います。


  光沢(照明の写り込み)を作るためのセッティングイメージはこうです。

商品の表面に撮影用照明の写り込みを作るイメージイラスト

  この状態で、照明の位置を前後左右に微調整をして、写り込みのでき具合を確認しながら撮影することになります。
  もちろん、撮影用照明がなくても、工夫次第で写り込みを作ることは可能ですが、セッティングに相応の時間を必要としてしまうことと、写り込み方を調整することが、かなり難しくなってしまうでしょう。

  コーヒーなどの場合、「写り込みを作らない方がコーヒーそのものの色を伝えやすくなるから、あえて写り込みを作らない」というネットショップさんも知っています。
  写り込みを作る・作らない、どちらが正解かということではなく、ここで例としたイメージも参考に、自店にとっては、どちらが良いのかを考えてご判断下さい。


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