自分で撮りたいネットショップオーナーのための、商品写真撮影Webセミナー
■撮影商品ジャンル
フード
「ドリンク・飲み物」の撮影
■撮影データ
デジタルカメラ:
Canon EOS Kiss X4
露出補正:+0.3
ホワイトバランス:オート
シャッター速度:1/400秒
絞り値:f9
ISO:1600
画像加工:
彩度、シャープ、
コントラストの調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約10分
Canon EOS Kiss X4
露出補正:+0.3
ホワイトバランス:オート
シャッター速度:1/400秒
絞り値:f9
ISO:1600
画像加工:
彩度、シャープ、
コントラストの調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台
撮影時間:約10分
■撮影のポイント
日本酒や焼酎、ワインなどのお酒類、炭酸飲料やコーヒー、お茶などの清涼飲料水、ドリンク類もネットショップでの取り扱いが多い商品ジャンルです。
大きく言えば、ボトルやパッケージを撮るのか、グラスに注いだ状態を撮るのか、どちらかとなりますが、販売者にとっては、さらに細かなこだわりもあるかと思います。
そこで、ここでは、ドリンク類の撮影について、できるだけ撮影事例を細分化して、解説を進めて行くこととします。
大きく言えば、ボトルやパッケージを撮るのか、グラスに注いだ状態を撮るのか、どちらかとなりますが、販売者にとっては、さらに細かなこだわりもあるかと思います。
そこで、ここでは、ドリンク類の撮影について、できるだけ撮影事例を細分化して、解説を進めて行くこととします。
まずはじめに、ここで解説する内容を、目次的に確認しておきましょう。
・例として登場する商品
シャンパン/ビール/日本酒/ワイン(赤・白)/ウィスキー/炭酸飲料/コーヒー/日本茶など
・解説する項目
上記の4項目に分類して、それぞれのポイントや必要な道具、更にはそのセッティングなど、ドリンク類を撮影する際に知っておくと役に立つ基本を解説して行きます。
ボトルやパッケージの撮影
ボトルやパッケージを撮影するとき、まずはっきりとさせておくことは、撮影した商品写真を「角版(かくはん)」で使うのか、「切り抜き」で使うのかです。
撮影時の状態そのままの写真を使う「角版」と、画像加工ソフトで商品だけを切り抜いて使う「切り抜き」とでは、気をつけるポイントやセッティングも違ってきますので、必ず撮影前にはっきりと決めておきましょう。
1.角版で使う場合
1)背景
当然ながら、背景も写っている写真となるので、しっかりと考えることが必要です。
さわやかな印象にしたいのか、高級そうに見せたいのかなど、その商品をどんなイメージで見てもらいたいのかを考えて、背景の色や素材を選ばなくてはなりません。
と言っても、そんなに難しく考えることはなく、単純な連想ゲーム的発想で大丈夫です。
例えば、さわやかな印象にしたいのなら「青」、自然な雰囲気なら「緑」、高級感をアピールしたい場合は「黒」などの濃い色、といった感じです。
さわやかな印象にしたいのか、高級そうに見せたいのかなど、その商品をどんなイメージで見てもらいたいのかを考えて、背景の色や素材を選ばなくてはなりません。
と言っても、そんなに難しく考えることはなく、単純な連想ゲーム的発想で大丈夫です。
例えば、さわやかな印象にしたいのなら「青」、自然な雰囲気なら「緑」、高級感をアピールしたい場合は「黒」などの濃い色、といった感じです。
一般的な商品撮影に使われる紙の背景だけでなく、布などを使ってみると、違った印象にすることができます。この場合も、連想ゲーム的に考えてみましょう。
「なめらかな口あたり」が商品の特徴なら、「なめらか」という言葉から連想されそうな「サテン」素材の布を使ってみたり、「しっかりとした味わい」ならば、皮(本物でなく、皮っぽく見えるものでも大丈夫です)の上に置いてみるなどです。
「なめらかな口あたり」が商品の特徴なら、「なめらか」という言葉から連想されそうな「サテン」素材の布を使ってみたり、「しっかりとした味わい」ならば、皮(本物でなく、皮っぽく見えるものでも大丈夫です)の上に置いてみるなどです。
角版の場合は、その商品をどんなイメージで見て欲しいのか、あるいは、対象は男性か女性かなど、背景の色や材質が与える影響までもを考えて決定すると効果的です。
2)置き方
ボトルやパッケージの写真をより魅力的・印象的に見せるためには、置き方も大切です。
もちろん立てて置くことが基本ですが、本来は立てて置くはずの物をあえて立てないことで、特別感を持ってもらいやすくなるのです。
もちろん立てて置くことが基本ですが、本来は立てて置くはずの物をあえて立てないことで、特別感を持ってもらいやすくなるのです。
パッケージが袋の場合は、こんな方法もあります。
置き方を工夫するだけでも、パッと見た時の印象が変わります。ボトルやパッケージだからきちんと写ってさえいれば良いと考えず、ひと工夫加えてみることも大切です。
雑誌などの広告写真が大いに参考になりますので、商品の写り方だけでなく、置き方にも目を向けて観察してみて下さい。
雑誌などの広告写真が大いに参考になりますので、商品の写り方だけでなく、置き方にも目を向けて観察してみて下さい。
3)必要な道具
「レフ板」
ボトルを撮影するときには、レフ板を必ず用意しておきましょう。主に、ボトルの両側に白いライン状の写り込みを作るために使います。
ボトルを挟むように両側に立てるだけで、白いライン状の写り込みができて、ボトルの光沢感が表現できます。
ボトルを挟むように両側に立てるだけで、白いライン状の写り込みができて、ボトルの光沢感が表現できます。
レフ板を用意するときに注意するのは、大きさです。
白い写り込みが中途半端にならないように、写り込みを作りたい範囲よりも大きなレフ板を用意して下さい。
白い写り込みが中途半端にならないように、写り込みを作りたい範囲よりも大きなレフ板を用意して下さい。
「撮影用照明」
撮影用照明があれば、より際立った写り込みを作ることができて、まさにプロっぽい写真にすることが可能になります。
撮影用照明「RIFA(リファー)-F40×40cm」を使った
撮影状況
必須とまでは言いませんが、継続的にボトルの撮影をする場合、作業効率と得られる結果から考えて、用意しておきたい道具となります。
2.切り抜きで使う場合
1)背景
切り抜き用の背景は「白」が基本です。
色のついた背景を使うと、その色がボトルやパッケージに写り込んでしまい、切り抜いたときに不自然な結果となります。
また、切り抜きやすさという点から、背景と商品との距離をできるだけ離しておくと良いでしょう。
色のついた背景を使うと、その色がボトルやパッケージに写り込んでしまい、切り抜いたときに不自然な結果となります。
また、切り抜きやすさという点から、背景と商品との距離をできるだけ離しておくと良いでしょう。
カメラの構造上、ある距離にピントを合わせたとき、その距離から遠ざかるほどにボケ具合が大きくなります。ボトルなど商品にピントを合わせて、そこから背景が遠いほどにボケて写るということです。そうすると、商品の輪郭線と背景との境界がわかりやすくなり、後の切り抜き作業が、やや楽になるのです。
2)置き方
切り抜きで特に大切なポイントは、「商品の輪郭線(背景との境界)をはっきりとさせること」です。
ただ、商品に重ならなければ、画面の中に何が写っていても問題ないので、その点においては、角版よりも、ラフなセッティングで大丈夫なことが多いでしょう。
また、ほとんどの場合、商品を立てて正面から撮影すると思いますが、このとき、背景紙の上に商品を直接置くと、商品の下にある背景紙の色が商品下部に写り込んだり、商品の下からも光を反射して商品の輪郭を明るくしてしまい、境界が分かりづらくなるなど、切り抜き作業を難しくしてしまいます。
そこで、切り抜きを前提としている場合は、商品の下に透明なコップなどを置いて商品を浮かせてみて下さい。
浮かせる高さにもよりますが、商品下部の境界がわかりやすくなり、余計な写り込みもほとんどできなくなります。
ただ、商品に重ならなければ、画面の中に何が写っていても問題ないので、その点においては、角版よりも、ラフなセッティングで大丈夫なことが多いでしょう。
また、ほとんどの場合、商品を立てて正面から撮影すると思いますが、このとき、背景紙の上に商品を直接置くと、商品の下にある背景紙の色が商品下部に写り込んだり、商品の下からも光を反射して商品の輪郭を明るくしてしまい、境界が分かりづらくなるなど、切り抜き作業を難しくしてしまいます。
そこで、切り抜きを前提としている場合は、商品の下に透明なコップなどを置いて商品を浮かせてみて下さい。
浮かせる高さにもよりますが、商品下部の境界がわかりやすくなり、余計な写り込みもほとんどできなくなります。
背景紙(下地)の白が光を反射して
境界がわかりづらくなる
コップなどを台にして商品を浮かす
と、境界がわかりやすくなる
3)より美しい切り抜き写真にするテクニック
ちょっと手間が掛りますが、プロも使う、より美しい切り抜き写真にするテクニックを紹介します。
※D教室「パッケージの撮影」でも解説していますが、ぜひ覚えておいていただきたいテクニックなので、ここでも紹介させていただきます。
レフ板や撮影用照明の使い方と必要性については、角版のときとほとんど変わりませんが、それ以外に、黒い画用紙などの紙を用意します。大きさは、商品よりも大きいことが必須です。
その黒い紙を、商品の形状に合わせて切ります。
その黒い紙を、商品の形状に合わせて切ります。
商品よりも、ひとまわりくらい大きく切り抜いて、その形状が商品にピタリと合っているほど、結果は良くなりますが、そのことだけで商品の販売数が大きく変わることはないと思うので、それほどシビアにならなくても良いのではないかというのが正直なところです。
さて、商品の形状に合わせて切った黒い紙の使い方ですが、これで、商品の輪郭線に沿った、「黒い写り込み」を作るのです。
ともかくは、セッティング状況をご覧下さい。
さて、商品の形状に合わせて切った黒い紙の使い方ですが、これで、商品の輪郭線に沿った、「黒い写り込み」を作るのです。
ともかくは、セッティング状況をご覧下さい。
こうすると、商品の周りの黒い紙が、商品の輪郭に写り込むため、背景との境界がはっきりして、切り抜き作業がかなり簡単になり、しかも、切り抜いた写真には輪郭線もできるため、美しさも得られます。
黒い紙の位置は、商品の背面くらいをスタート地点として、写り込みの状態を見ながら、前後に動かして微調整をして下さい。
※黒い紙に段ボールや厚紙など、しっかりとしたものを張り付けておくと、後ろに支えを置いて立てることができるので作業が簡単です。
特別な商品を除いて、ボトルの大きさや形状にはパターンがあると思うので、撮影頻度が高いボトルに合わせて、あらかじめいくつか用意しておけば、想像するよりも効率的に作業できるかもしれません。
ボトルを頻繁に撮影する場合には、ぜひ覚えておいて欲しいテクニックです。
ボトルを頻繁に撮影する場合には、ぜひ覚えておいて欲しいテクニックです。
3.透明感を伝える写真
ドリンク類には、お酒やビール、炭酸水など、透明感を伝えたいであろう商品がたくさんありますが、実際に目で見たときに、「透明感」を感じるのは、どんな状態でしょう。
厳密に言えば、光の屈折なども影響しているでしょうけれど、奥からの光がその物を透過している状態を見たときに、「透明感」を感じるのではないでしょうか。
厳密に言えば、光の屈折なども影響しているでしょうけれど、奥からの光がその物を透過している状態を見たときに、「透明感」を感じるのではないでしょうか。
つまり、商品写真でも、このような光の使い方をすれば良いということになります。そう「逆光」です。「逆光」とまで言ってしまうと極端かもしれませんが、カメラ側よりも、商品の奥の方が明るい状況を作るのです。
これは、撮影用照明を使う場合も、使わない場合も同じです。
これは、撮影用照明を使う場合も、使わない場合も同じです。
1)撮影用照明を使わない場合
外光を利用するのがベターです。
室内で撮影するなら、窓際に撮影台となる机を置いて(あるいは窓際に置いてある机を選んで)、外に向かって写真を撮る感じです。
商品の手前は、外よりも暗い方がいいので、室内の照明は消灯した方が良いでしょう。このとき、商品の前面(カメラ側)が暗くなり過ぎることが多いので、レフ板を使って明るくすることを忘れないようにしましょう。
室内で撮影するなら、窓際に撮影台となる机を置いて(あるいは窓際に置いてある机を選んで)、外に向かって写真を撮る感じです。
商品の手前は、外よりも暗い方がいいので、室内の照明は消灯した方が良いでしょう。このとき、商品の前面(カメラ側)が暗くなり過ぎることが多いので、レフ板を使って明るくすることを忘れないようにしましょう。
背景として写ってしまう窓の外の風景が、商品のイメージを損なわないものであれば、そのままでもOKですが、何の関係もないビルや電線などが入ってしまう場合は、窓に、光をある程度通す薄い白い紙を貼ると良いでしょう。(トレーシングペーパーや薄い障子紙など)
撮影場所や構図を工夫して、空が背景となるようにしてもいいかもしれません。
撮影場所や構図を工夫して、空が背景となるようにしてもいいかもしれません。
2)撮影用照明を使う場合
照明の位置を、商品よりも奥にして、商品の後ろを照らす感じにセッティングします。
照明の向きをカメラ側に向けるほどに、背景が暗くなりドラマチックな印象にできますが、そのあたりは商品によるところでもあり、ケースバイケースで微調整を行います。
撮影用の照明を使う方が、圧倒的に簡単ではありますが、いずれにしても、「商品の後ろの方が手前よりも明るい」という状況を作ることがポイントです。
また、切り抜きで使う場合は、この状態に、前述した黒い紙を使って、商品の輪郭に黒い写り込みを作ります。(黒い写り込みを作らないと、商品の輪郭が真っ白になってしまって、背景との境界がほとんどわからなくなってしまうことがあります。)
撮影用の照明を使う方が、圧倒的に簡単ではありますが、いずれにしても、「商品の後ろの方が手前よりも明るい」という状況を作ることがポイントです。
また、切り抜きで使う場合は、この状態に、前述した黒い紙を使って、商品の輪郭に黒い写り込みを作ります。(黒い写り込みを作らないと、商品の輪郭が真っ白になってしまって、背景との境界がほとんどわからなくなってしまうことがあります。)
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