自分で撮りたいネットショップオーナーのための、商品写真撮影Webセミナー
「衣類などの素材感」の撮影
露出補正:±0.7 / ホワイトバランス:オート / シャッター速度:自動 / 絞り値:f5.6 / ISO:自動
画像加工:レベル補正(明るさ)の微調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台 / 撮影時間:約3分
※写真全体にフワーっと、薄い霧がかかったような状態になっていますが、
このような写真にする方法については、最後に説明します。
「やわらかさ」「フワフワ感」「光沢感」「丈夫さ」「伸縮性」「レース」など、様々な特徴がある素材。手にっ取って商品を分かってもらうことができないネット販売では、それらの「素材感」をどうやって伝えるのか、とても大切な要素となります。
もちろん、言葉(文字)による表現も重要で必要なことですが、何よりも影響力があるのは、やはり写真です。
そこで、衣類などの「素材感」は、どんなことに気を付けて撮影したらそれが伝わる商品写真になるのか、その基本を解説していきます。
置き方の工夫
1.ペタンと延ばして置いてはダメ
まずはじめに、失敗と言える写し方を確認しておきましょう。
わざと、素材感が伝わりづらい置き方で撮った写真を見て下さい。
服のように、ただでさえ平面的な商品を、シワができないようにと、ペタンと延ばした状態で撮ったら、「ただ布を写しただけ」の写真になってしまいます。まるで、紙を写したかのようで、これでは素材感など伝わるはずもありません。
素材感を伝えるための商品写真で、まず考えなくてはならないのは、できるだけ立体感を持たせた置き方の工夫をすることです。
2.自然な(自然に見える)ウェーブを作って置く
それでは、置き方に工夫をして撮影した商品写真を見てみましょう。
通販カタログなどでよく見ると思いますが、適度なウェーブを作って商品を置くことで、立体的になり、それによって、素材感もイメージしやすくなるのです。
また、カメラの位置も、商品の真上方向から撮影するのではなく、低い位置から撮影することで、ペラペラの紙のように見えず、"立体的な物"としてイメージしやすくなります。
上から撮影
低い位置から撮影
1)均一に形の整ったウェーブを作るコツ
きれいなウェーブを作って撮る場合、土台となる下地(背景)にちょっとした工作をしておくと、商品のセッティングが簡単になります。
"百聞(百文)は一見に如かず"ということで、工作した下地をご覧下さい。
背景(下地)となる紙の上に、作りたいウェーブの型になるものを、テープなどで張り付けておくだけです。
※実際に商品を置いて、ウェーブのでき具合を確認しながら、作っておきます。
その上に撮影する商品を置けば、望みどおりのウェーブがいつでもつけられるというわけです。
色違いの商品を、それぞれ撮影するときなどには、撮影の作業効率を高められるのはもちろん、すべて同じ、均一のウェーブを付けた写真にすることができます。
また、自然に見えるウェーブを作るコツとしては、「同一方向に向かってウェーブを作る」ことが基本です。
ウェーブの方向がバラバラだと、単なるシワのように見えてしまうので、風に流されてウェーブができたかのように、同じ方向にウェーブを作るのがポイントです。
2)ウェーブの大きさや数で、素材感を表現する
ウェーブを作るとき、その大きさや数によって、立体感の伝わり方が違ってくることも知っておいて下さい。
・小さなウェーブを多めに作る→薄くて柔らかそうな質感
薄くて柔らかな素材なら、当たり前のことですが、小さなウェーブがたくさんできやすいはずです。商品写真を 撮影するときにも、それをイメージしてウェーブを作れば良いのです。
下地に工作をする場合は、ペンのような細い棒状の物を土台にしてみて下さい。
ただ、薄い素材は透けやすいものが多いので、商品と同系色や透明な物にするなど、土台となる物の選択に注意が必要です。
・大きなウェーブを少なく作る→厚くて丈夫そうな質感
レザーやジーンズ素材などは、しっかりとした素材の商品が多いと思います。そういった素材はシワもできにくいはずなので、ウェーブは大きく、数は少なめにします。
このように、ウェーブのつけ方だけでも、素材感の表現に繋がっていることを意識して、無造作に置いて撮るのではなく、きちんと考えてセッティングすることが大切です。
次は「レース部分」を撮影する場合の置き方の工夫についてです。
3.撮影する商品の下に空間を作って置く
レース部分は、とても細い糸で細かく編まれているので、通常の素材よりも撮影が難しいと言えるかもしれません。
また、前述したようなウェーブがあると、デザインがわかりづらくなるので、レースを撮影するときには、平らに置くのが基本となるでしょう。
とりあえず、白い背景の上に置いて撮ってみます。
商品及び背景の色にもよりますが、背景の上にそのまま置くと、背景に同化してしまって、わかりづらくなることが多いです。
そこで、"背景の上にそのまま置かない"工夫をしてみます。
どうでしょう、かなりわかりやすくなって、写真の印象度もアップしています。
どのようなセッティングで撮影したかというと。
両側に台となる箱を置いて、そこに透明なアクリル板を乗せ、その上に商品を置いて撮影しています。
このように商品の下に空間を作る、つまり、商品が浮いているような状態にすることで、商品であるレースの影ができず、レースの糸だけが見えることとなります。
また、背景との距離があるため、レース部分にデジタルカメラのピントを合わせたら、背景は、若干ですがピンボケで写ることになります。そのため、ピントの合っているレース部分が、よりはっきりと分かりやすい写真になるのです。
レース部分(あるいは総レースの商品)を撮影するときには、ぜひ試してみて下さい。
※生地の上にレースが重ねられている場合などの撮影方法については、次の「光と影の使い方」の中で解説します。
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