自分で撮りたいネットショップオーナーのための、商品写真撮影Webセミナー
「蕎麦(そば)」の撮影
説明用の商品写真の撮影
1.茹でる前の蕎麦の撮影
キービジュアルは印象度を優先して、興味をもってもらう、言わば足止め効果を得るための写真でもあります。効果的なキービジュアルがあって、ページを読み進めてもらえたなら、今度は商品を説明するための写真が必要になります。
ネットショップで販売しているのは、調理済みの蕎麦ではなくて、茹でる前の蕎麦ですから、その写真が必須であるのは当たり前のことです。
大きくは2種類、乾麺タイプと生麺タイプがありますが、どちらの場合も、キービジュアルで感じてもらった商品の第一印象を損なわないように、相応の見せ方を考えて撮影しなくてはなりません。
とは言え、分かりやすさを優先した説明的な写真の場合は、特別に凝った演出は不要なことが多いでしょうから、まずは丁寧に撮影することを心掛けましょう。
1)乾麺タイプの蕎麦
どうやって撮っても、茹でる前の乾麺の写真で「美味しそう」と思ってもらうのは難しいですし、商品の説明でもあるので、分かりやすさを最も優先することになります。
説明的な商品写真の背景は、特別な意図がない限り白い紙を使うのが基本と考えます。そこに商品を置いて撮ります
が、いくら説明的な写真とは言っても、少しくらいは見せ方の工夫もしたいところです。
ちょっと置き方の工夫をするだけで、印象が異なります。
また、背景の基本は白と書きましたが、あえて背景を変えることで、無機質な印象ではなくなったり、思い切って黒い背景にすると、高級感が感じられる写真にもできます。
このように、置き方や背景にひと工夫することで、説明的な写真であっても、良いイメージを保った商品写真にすることができます。
2)生麺タイプの蕎麦
乾麺タイプに比べると、生麺タイプの方が、見せ方が大切になります。
蕎麦の香りやコシなど、その味を想像できやすいのが生麺だと思います。そのためには、商品の外見的な特徴がしっかりとわかるように、アップで撮影するのが最大のポイントです。
キービジュアル用のもり蕎麦の撮影に近いイメージで、セッティング等を考えると良いでしょう。
2.パッケージに入っている蕎麦の撮影
茹でる前の蕎麦を撮るときよりも、さらに説明的な写真と言えます。気を付けるのは、蕎麦が入っている袋の光沢の処理です。
このように、パッケージのあちこちが白く光ってしまうと、中身の蕎麦、あるいはパッケージに印刷されている商品名などがわからなくなってしまいます。
白く光ってしまうのは、撮影時に使っている照明など、光っているものが写ってしまっている「写り込み」です。
この写り込みを何とかしたいのですが、あまりおすすめできないのが、白いもので囲んでしまうような状況です。
撮影用の道具として、白い布で作られた四角いボックスの中に商品を置いて撮る製品がありますが、同様の条件になるように、手作りでボックスを作って撮影してみました。
白く光って見える写り込みはほとんどなくなりました。なくなりました、が、なくなり過ぎなのです。
白いボックスの中に商品を入れて撮ると、写り込みだけではなく、パッケージの透明感や、本来あるはずの光沢感までもがなくなってしまい、「質感」を感じることができない写真になってしまいやすいのです。
また、正確には、部分的な写り込みはできていませんが、商品全体にボックスの白がうっすらと写り込んでいるのです。そのため、商品全体に白い霧が掛かったように、ぼんやりした感じになってしまうのが、白いボックスの中に入れる撮影方法の問題点と言えます。
ではどうするか。
答えは簡単です。普通に背景紙をセットしたら、商品を立てて置けば、パッケージの前面には、写り込みがほとんどなくなるはずです。
写り込みの原因は、天井の照明だったり、撮影用の照明だったり、ともかく、撮影時に点灯している照明なのです。そして多くの場合、それらの照明は上にあります。
商品をペタンとただ置くだけだと、上の照明がまともに写り込んでしまうため、あちこちに写り込みができてしまいます。商品を立てて置くことで、正面側にはデジタルカメラしかないので、見苦しい写り込みはできなくなるのが当然なのです。
また、立てた商品の上の方に照明があれば、パッケージの上の方には、少し写り込みができます。適度にできる写り込みがあるからこそ、パッケージの透明感や光沢感など、質感までもが伝わる写真になるのです。写り込みのでき具合は、天井の照明で撮影しているなら、商品の向きや位置をちょっと変えることで調整でき、撮影用の照明を使っているのなら、照明の向きなどを変えたら良いだけです。
光沢のあるパッケージに入っている商品をキレイに撮影するには、「立てて置く」、これがイチバンです。
フニャフニャしていてどうしても立てることのできないパッケージの場合は、照明が見苦しく写り込まない位置を見つけて、商品を置けば良いだけです。
パッケージの撮影については、「D教室・撮影実践/2.商品パッケージの撮影」にも解説がありますのでご覧になってみて下さい。
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