自分で撮りたいネットショップオーナーのための、商品写真撮影Webセミナー
「オークション出品商品」の撮影
衣類を撮る場合
個人オークション出品商品の中で、かなりの割合を占めるのが衣類だと思います。
そこで、衣類を撮影するときに、「こうしたらもっと良くなる」というポイントを3つ提案します。
1.セッティングの工夫・・・その1
衣類の出品写真を見てみると、その多くが下の写真のように撮られています。
撮影状況は、次のイラストのような感じだと思います。
こうして撮ると、服の手前(裾の方)は大きく、奥(襟元の方)が小さく写り、遠近感が強調されてしまいます。
服を撮る場合、理想的には、商品に対してデジカメを正対させること、つまり真正面から撮るということです。となると、もし、下に置いて撮るのなら、次のイラストのようにしなくてはならない、ということになってしまいます。
不可能ではないかもしれませんが、かなり難しい状況だと思います。
そこで、服の置き方に工夫をして、正対に近い状況を作ってみましょう。
「斜めに置く」というのは、どういうことかと言うと、大きな板を用意して、それを、椅子などを支えとして斜めに設置し、その上に商品を置くのです。
言葉ではわかりづらいと思うので、下のイラストを見て下さい
商品である服を置くための台となる板は、和室の "ふすま" などを利用すればよいのです。
和室のふすまをはずして、椅子を支えとして設置、そして背景となる白い紙を置き、その上に商品である服を置いたら、準備完了です。(ふすまが白い無地であれば、白い紙も必要ありません。)
服を、傾斜を着けた台の上に置くことで、完全に真正面とはいかなくても、真正面に近づけることができます。(服が滑り落ちない範囲で、できるだけ角度を付けるほどに、真正面に近づけやすくなります。)
ちょっと面倒かもしれませんが、写真の印象を大きく変えることがきるので、衣類を出品するときには、ぜひ試してもらいたい方法です。
2.セッティングの工夫・・・その2
大人の服を撮影するときに、画面全体をカバーできる大きさの白い紙なんて、持っている方は、そうそういないかもしれません。
でも、背景は重要です。
そこで、下に置かずに、ハンガーに掛けて、壁を背景にしてみるのです。
こうすれば、白い背景を使って撮影したのと同じような結果になります。また、カメラ位置も服の真正面にできるので、形も正しく写すことができます。
木目のドアなどを背景にしてみるのもいいかもしれません。
ハンガーの一部が写ってしまいますが、下に置いて撮るよりも、自然なイメージで見てもらえそうだと思いませんか?
注意したいのは、背景が目立ってしまわないことです。
主役であるはずの出品商品が目立たなくなってしまうような、派手な模様があったり、部屋の角の線が写ってしまったり、あるいはドアの取っ手が写ってしまったり、など、とにかく余計なものが写らないところを探して、そこを背景にすることです。
スカートの裾の広がりなどを見せたいときには、目立たないように白い糸や、もしあれば、テグス(釣り糸のような透明な糸)を、広げて見せたい部分に留めておきます。
そして、デジカメをセルフタイマーにしてシャッターを押し、商品のところに行って、糸あるいはテグスを自分で引っ張って撮ればOKです。
3.画像加工ができるなら
特にレディースファッションの場合、商品のいろいろなところを見たいというのが、ユーザーの希望だと思います。
しかし、使える写真の数には限りがあります。そこで、画像加工ソフトを持っているなら、積極的に活用しましょう。
複数のカットを合成してひとつの画像にすることで、より多くの情報を伝えることができるのですから、ちょっと手間が掛っても、ぜひ実行すべきだと思います。
どんな写真を、どんなふうに組み合わせたらいいかは、同じような商品を販売している、ネットショップを参考にしてみるのもいいかもしれませんね。
補足:どうしても床に置いて撮る場合のちょっとしたコツ
背景にできるような適当な壁がなかったり、見せ方のこだわりなどから、どうしても床に置いて撮影しなくてはならない場合には、ちょっとしたコツがあります。
下のふたつの写真を比べてみて下さい。違いがわかるでしょうか。
背景となっている床板の方向に違いがあります。
aは、床板の並びが、画面に対して真っ直ぐになるように撮ったもの。
bは、床板が斜めに写るようにして撮ったものです。
ほんのちょっとした違いですが、画面の中に直線が入る場合、斜めに写るようにするのがコツなのです。
直線が、写真の外枠に対して、すべてきちんと平行に写るならよいのですが、実際には、下の写真のように写ってしまいます。
画面の上の方(奥)にいくほどに、床板の幅が狭く写ってしまいます。
きちんと等間隔で、平行に揃っていない直線が、なんとなく "シロートっぽさ" を感じてしまう要因のひとつなのです。
背景となるものに直線がある場合、できるだけ斜めに写るような構図にした写真の方が、"シロートっぽさ" を感じづらく、印象度のアップが望めます。
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