自分で撮りたいネットショップオーナーのための、商品写真撮影Webセミナー
「蕎麦(そば)」の撮影
キービジュアルとなる商品写真の撮影
2)撮影用照明のセッティング
次は、撮影用照明をセッティングします。
「料理写真撮影の基本」の中でも説明していますが、料理写真を撮影する場合、やや逆光気味で撮るのが基本です。
注目していただきたいのは、撮影用照明を奥から手前に向けて照らしていることと、照明の位置が、撮影する商品にかなり近いということです。距離的には30cm程度です。
photo-zemi(フォトゼミ)の撮影で使用しているのは「RIFA(リファー)-F40×40cm」という撮影用照明ですが、他の撮影用照明であっても、【商品に近い位置から照らす】というのが、基本中の基本となります。
商品の奥から照らす、逆光気味のライティングにすると、撮影用照明で照らされてできる影によって、手前側が暗くなります。そこで、レフ板を用意して、暗くなる部分を明るくするように調整することを忘れないで下さい。
画面の中に入らないように、小さなレフ板も用意しましたが(右の写真)、これはコピー用紙を適当な大きさに切って、二つ折りにしただけのものです。
撮影用照明を使わない場合は、窓の近くを撮影場所とし、窓に向かって撮るようにセッティングして、逆光気味の状態を作って撮影すると、撮影用照明を使った場合に近い印象の写真を撮ることができます。(撮影する場所、窓からの光の入り方など、条件によっては、撮影用照明を凌ぐ写真を撮ることもできます。)
窓から入る外の光で撮影した写真
良い条件が重なって、見事な写真が撮れたとしても、光のあて方を調整できないことに加え、撮影場所、撮影時間、さらには天候まで気にしなくてはならないため、再現性が極めて低いことが窓からの光で撮影する場合の問題点と言えます。
3)デジタルカメラの操作
デジタルカメラは、ごく普通のコンパクトタイプを使っています。(2014年11月現在の実売価格は2万円くらいの機種です)
Canon PowerShot SX230 HS(コンパクトタイプのデジタルカメラ)
ちょっと話が前後してしまうのですが、確認のため、商品とデジタルカメラとの距離について説明しておきます。
商品写真を撮影する場合の基本は、「商品からできるだけ離れて、ズームは望遠側で撮る」です。(詳しくは「A教室・デジタルカメラの必須操作/2.商品の形を正しく写すためのズーム操作」をご覧下さい。)
今回の撮影では、蕎麦を盛り付ける予定の器から、約1mのところにデジタルカメラがあります。その距離にデジタルカメラをセットした状態で、前述した、背景や小道具類の配置を決めています。
話を戻して、デジタルカメラの操作ですが、コンパクトタイプの場合、操作するのは、写真の明るさを決める「露出補正」だけです。
蕎麦の色を実物どおりに撮影するために、写真の色を調整する「ホワイトバランス」の設定をきっちりとやらなくてはならないと思う方が少なくないかもしれませんが、普通の蛍光灯を光源とする撮影用照明を使っている場合は、「ホワイトバランス」はオートのままで大丈夫なことがほとんどです。
また、ネットショップの商品写真は、パソコンやスマホなどのディスプレイ上で見てもらうことになります。そのため、色については、残念ながら、表示されるディスプレイ次第というのが実状です。
ですので、「まあ大丈夫かな」といった程度で撮影しておいて、後に、画像加工ソフトで色の微調整をした方が、現実的と言えるのです。(窓からの光で撮影する場合も同様です。)
どんな環境、どんな条件で撮影する場合でも、忘れてはならないのが、明るさを調整する「露出補正」なのです。
明るさについては、あまりにも暗い写真を画像加工ソフトで無理やり明るく調整すると、写真の画質が悪くなってしまいます。(その逆で、明る過ぎる写真を暗く調整する場合も同様です。)
写真の明るさは、画像加工ソフトで微調整すれば済むくらいに、撮影時に「露出補正」で整えておくのが基本です。
4)蕎麦の盛り付け
撮影前の準備がすべて完了したら、蕎麦を盛り付けて本番の撮影です。
今回は、蕎麦を箸で持ち上げている「箸上げ」と言われる状態を撮影します。
・箸のセッティング
どうやって撮るのか、写真を見てもらうと、一目瞭然。
このように、せいろの横に適当な高さの箱を置いて、そこに箸をガムテープなどで固定するだけです。
箸に蕎麦を引っ掛けた状態を想像しながら、デジタルカメラのモニターで、箸の角度や向きなど、位置の微調整をします。
ちょっとしたコツは、箸の選択です。
表面がツルツルした箸だと、蕎麦が滑ってしまい、“イイ感じ”に引っ掛けるのが難しくなります。できるだけ、表面の“ツルツル”が少ない箸を選ぶと作業がちょっとやりやすくなります。
・麺の盛り付け
デジタルカメラのモニターを見ながら盛り付けを調整しますが、このとき、別の器を用意して、そこにも少し蕎麦
を取り分けておくと、せいろに美しく盛り付けた状態を崩すことなく、つけ足したり減らしたり、といった作業がスムースにできます。
同じように、箸に引っ掛ける作業も、取り分けた器の蕎麦を使って行います。
盛り付けが完了したら、本番の撮影です。
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