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■撮影商品ジャンル
フード・ドリンク

「ビール」の撮影

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作例

  ここまで説明してきた、ライティング、水滴、泡、といった個々のポイントに加えて、背景や置き方も考えて撮影したビールの写真を見てみましょう。




ビールの商品写真例1

■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4(一眼レフデジタルカメラ)
露出補正:+0.3  ホワイトバランス:オート  シャッター速度:1/25秒(自動)  絞り値:f5  ISO:200
画像加工:明るさ、彩度、コントラスト、シャープの微調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台    撮影時間:約5分

撮影用照明の位置はジョッキの上くらいで、缶とジョッキの両方に水滴をつけて、ジョッキの後ろには金色の反射板を置いています。(ジョッキと缶の距離は20cm程度)
ビールの泡は、割りばしを使って発生させました。
金色の反射板の調整にやや手間取りましたが、それでも5分程度で撮影完了です。
(缶ビールとジョッキの中のビールは違う商品なのですが、作例のひとつとしてご理解下さい。)




ビールの商品写真例2

■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4(一眼レフデジタルカメラ)
露出補正:±0  ホワイトバランス:オート  シャッター速度:1/25秒(自動)  絞り値:f5  ISO:200
画像加工:明るさ、彩度、コントラスト、シャープの微調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台    撮影時間:約3分

想像以上に簡単に撮れてしまった写真です。
撮影用照明は、グラスの真上よりもやや左奥から、少しだけカメラ側に向けて照らしています。
泡の手前側が暗くならないよう、グラスに向かって右側に置いたレフ板を、画面に入らないギリギリまでグラスの正面側に寄せています。
泡は塩を使ってみました。
(ボトルのビールとグラスの中のビールは違う商品なのですが、作例のひとつとしてご理解下さい。)




ビールの商品写真例3

■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4(一眼レフデジタルカメラ)
露出補正:+0.3  ホワイトバランス:オート  シャッター速度:1/40秒(自動)  絞り値:f5.6  ISO:200
画像加工:明るさ、彩度、コントラスト、シャープの微調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台    撮影時間:約3分

グラスに注いでいるところを撮ってみました。
撮影用照明は、グラスの真上よりもやや左側(グラスに向かって左)です。
急に思いついて試してみたのですが、それなりに撮れてしまったのでちょっと驚きました。
グラスに水滴をつけていたらもっと良かったかも。




ビールの商品写真例4

■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4(一眼レフデジタルカメラ)
露出補正:+1  ホワイトバランス:オート  シャッター速度:1/30秒(自動)  絞り値:f5.6  ISO:200
画像加工:明るさ、彩度、コントラスト、シャープの微調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台    撮影時間:約3分

ライティングは、グラスに注いでいるところを撮ったときよりも、撮影用照明の位置を手前側(カメラ側)に近づけています。
輝いているような感じを強調したかったので、金色の反射板を後ろに置いています。
泡は、フェイスソープです。本物よりもかなりきめ細かいですが、そうと言われなければ、気付く人は少ないでしょう。



  ビールだけを撮るのではなく、ビールを飲みたくなるような状況をイメージできるような写真も、ネットショップではとても重要になります。

鉄板焼きを背景にしたビールの商品写真

■撮影データ
デジタルカメラ:Canon EOS Kiss X4(一眼レフデジタルカメラ)
露出補正:+0.3  ホワイトバランス:オート  シャッター速度:0.6秒(自動)  絞り値:f22  ISO:400
画像加工:ジョッキのビールだけを選択して「明るさ」「彩度」「コントラスト」「シャープ」を調整
撮影用照明:RIFA-F40x40cm1台    撮影時間:約15分

撮影用照明は、鉄板焼きの食材のほぼ真上にあり、かなりカメラ側に向けています。
そのままだと、ビール、特に泡が暗くなり過ぎるので、照明の光を反射するように、ジョッキの右側に、レフ板を置いています。
霧吹きで水滴をつけ、泡は割り箸でかき混ぜてつくりました。
ビールの見え方より、肉や野菜の配置と全体のバランスを調整することに、思ったよりも時間が掛かってしまいました。


  もちろん、ビールだけを撮影するよりも手間は掛かりますが、「ビールの販売」を目的とする写真ならば、このように、“ビールを飲みたくなるシーン”を再現することができれば、より直感的に「飲みたい!」という衝動を強めることができるのは当然のことです。

  販売するビールの特徴から、どんなユーザーが購入者となり得る可能性が高いかを考えて、そのユーザーならば、ビールを飲みながら食べるのは、「焼き鳥」なのか、「餃子」なのか、あるかは「枝豆」なのか、連想ゲームのようにイメージして、“ビールを飲むシーン”の撮影にもトライしてみてはどうでしょう。

  もしご自身で撮ることができないのなら、画像加工ソフトを使って切り抜きして合成するという方法もあります。

  まず、画像加工ソフトを使ってグラスやジョッキのビールの写真を切り抜き、合成する写真をフリー素材サイトなどで見つけます。

切り抜いたビールの写真

  合成する写真は、ピザの写真を2種類選んでみました。

合成用に選んだピザの写真1
合成用に選んだピザの写真2

  合成した結果が、次のふたつです。

ピザの写真にビールの写真を合成した例1
ピザの写真にビールの写真を合成した例2

  写真全体の印象を考えながら、「明るさ」「彩度」「コントラスト」などを調整して、できるだけピザの写真とのバランスが合うように調整しています。

  また、背景となるピザをややボカすと、ビールが主役として目立つ写真になります。

  切り抜き作業に、少し手間が掛りますが、こういった写真がもたらす効果を考えると、試してみる価値は大いにあります。

まとめ

  ビールに限らず、飲み物の撮影でポイントとなるのは、何と言ってもライティングです。
  透明感を表現する写真にするためには、“逆光”ということを、ぜひ忘れないで下さい。

  その上で、泡や水滴などの工夫をすることで、“プロのような”とまでは言えませんが、ネットショップの商品写真として、十分に効果的な写真にすることができます。

  置き方や構図については、photo-zemi(フォトゼミ)の他のセミナーでも言っているとおり、世の中にあふれている様々な広告写真を参考にしてみたらいいのです。フリー素材のサイトを見るだけでも、置き方や構図のヒントにできる写真がたくさんあるはずです。

  また、ビールのような炭酸飲料は、泡はもちろん、その状態が、刻々と変化していくので、撮影は手早く行う必要があります。そのためには、空のグラスやジョッキを置いて、ライティングやデジタルカメラの設定、構図の決定など、本番前の準備作業を、特に念入りにおこなっておきましょう。

  ライティング、見せ方などの工夫、入念な準備作業、そして、ベストなタイミングをとらえるために少しの“運”も必要かもしれませんが、ひとつひとつの作業を丁寧におこなうことで、きっと美味しそうなビールの写真が撮れるはずです。

  この解説が、「ビールの撮影」のお役に立つことができましたら、幸いです。

最後に……

この解説を作るにあたって、
できるだけ無駄にすることがないようにと、手順・段取りを考えて作業しましたが、
少なからず、撮影したビールを飲まずに廃棄してしまいました。
生産に関わった方々と、わたし自身も大好きなビールに、心から、お詫びいたします。

商品別撮影実践-「ビール」の撮影
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