自分で撮りたいネットショップオーナーのための、商品写真撮影Webセミナー
「衣類などの素材感」の撮影
見せ方の工夫
素材感を伝える商品写真にするために、「置き方」「光のあて方」を説明してきましたが、それ以外にも、見せ方で工夫できることがあります。
分かりやすさや、印象度を考えて見せ方も工夫してみましょう。
1.大きく、アップで見せる
単純ですが、とても重要なことです。
そもそも、パソコンや携帯端末の画面で、実物と同じような精細さで見てもらうことは不可能と考えなくてはなりません。
だからこそ、広い部分を写すのではなく、素材感の伝わりそうなところを、できるだけ大きくアップで表示できるように撮影することが必要です。
広い範囲を撮影
大きくアップで撮影
比べてみると、違いは一目瞭然です。
美しく魅力的な商品写真も大切ですが、素材感の写真では、何よりもまず、「伝わるかどうか」「分かってもらえるかどうか」こそが、最優先事項となります。
だからこそ、大きく、アップで撮影するように心掛けることが大切なのです。
2.特徴的な部分を見せる
商品によって、デザイン的にぜひとも見せたい部分があるかと思います。そういった部分をしっかりとアップで撮影することで、同時に素材感も感じられる写真にすることができます。
商品全体のデザインを見せつつ、さらに、特徴的な部分も見て欲しいと思う方が多いかもしれませんが、パソコンや携帯端末のディスプレイで見る画像では、細部まではわからないというのが現実です。
ですので、部分的なデザインを見てもらいたいときには、その部分を中心に、大きくアップで撮影して、同時に素材感も伝わるように、と考えた商品写真の方が、ユーザーにとって親切であり、良い商品写真と言えるのではないでしょうか。
3.動きを加えて表現する
素材が持っている、「伸縮性」や「フワフワ感」といった、機能的な面を伝えたい商品もあると思います。
そういった場合は、商品を置いて撮影するだけではなく、手で引っ張った状態を撮るなど、動きを加えて撮影することをおすすめします。
伸縮性を伝える
フワフワ感を伝える
機能面に特徴のある素材は、その機能をどうやって見せたら分かってもらえそうかを考えて、その状況を再現して撮影することができれば、それが最も有効と言えるのではないでしょうか。
まとめ
素材感は、どんな撮り方、どういう商品写真にしたなら伝わるか、「考えること」「できること」はたくさんあります。
とは言え、ひとつひとつはそれ程難しいことでなく、慣れてしまえば繰り返しの作業でもあるので、大変なことと考えなくて大丈夫です。実際にやってみると、意外と簡単にできることを実感していただけるでしょう。
特に、置き方や見せ方の工夫については、通販カタログなどを見たら、すぐに真似できそうなヒントが満載です。ぜひそういう視点で、雑誌などの広告写真も観察してみて下さい。
最後に、ここで作例として見ていただいてきた写真は、全部、コンパクトタイプ(今の実売価格で2万円もしないようです)のデジカメで撮影したものです。
一眼レフのような高機能デジカメなら、より表現力を高められるかもしれませんが、ごく普通のコンパクトタイプのデジタルカメラでも、十分に撮影できるのだと、ぜひわかっていただきたいと思います。
※衣類を、ハンガーに掛けた状態で、きれいなウェーブを作る方法については、
「タンクトップの撮影」に解説があるので、ご覧になってみて下さい。
(メインの写真で使ったテクニック)
写真全体にうっすらと霧が掛かったようにすると、フワーっとした印象になるので、素材の「フワフワ感」を表現するときなどに効果的です。
用意するのは、台所のシンクの排水溝などに使う、ゴミ取り用のネットです。いろんな種類があるかと思いますが、網目が細かくて伸縮性の高い「ストッキングタイプ」で白が適しています。
撮影する構図や、ライティング、そしてデジタルカメラのセッティングなど、必要な作業を終えたら、デジタルカメラを、セルフタイマーで撮影できるように設定します。
シャッターを押して、セルフタイマーがスタートしたら、ネットを両手で軽く引っ張って延ばし、ズームの先端部分に軽く押し当てるようにします。(ネットが直接レンズに触れないように注意して下さい。)
こうするだけで、メインの写真のように、全体がフワーっとした印象の写真を撮影することができます。
もう一度メインの写真を見てみる→クリック
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